キャンドルブッシュには危険性があるか気にする人が多いようです。
キャンドルブッシュは、便秘やダイエットに効く成分として、お茶やサプリメントに配合されていますが、近年、その危険性が指摘されています。
そこで今回は、キャンドルブッシュとはどのような危険があるのか、詳しく解説します。
辛い便秘でお悩みの方、便秘のお茶を飲んでいる方は、是非、チェックしてみてくださいね!
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キャンドルブッシュとは
キャンドルブッシュとは、南アメリカやインドネシア、インドなどの湿地帯に自生するマメ科の低木です。
鮮やかな黄色い花が、花軸に総状につくことから、クリスマスキャンドルとも呼ばれています。
インドネシア地方では、皮膚疾患の生薬として古くから使われてきました。
現在でも、美容や健康効果があるとして、民間療法として伝承されています。
ここ日本でも、非医薬品として分類され、便秘解消効果やダイエット効果を謳っているお茶やサプリメントなどに配合されてきました。
但し、最近ではキャンドルブッシュの効果や安全性について問題が指摘されているようです。
キャンドルブッシュの危険性
キャンドルブッシュは、広く生薬として親しまれてきました植物ですが、一体どのような危険性があるのでしょうか?
国民生活センターによる調査を実施
国民生活センターが多くの人からの問い合わせよりキャンドルブッシュの調査をしています。
キャンドルブッシュの危険性が指摘されたのが、2014年1月。
国民生活センターに、「おなかがスッキリするというお茶で効果が強すぎるものがある」という問い合わせがあったことから、調査が開始されました。
国民生活センターが、その健康茶の原材料を確認したところ、「キャンドルブッシュ」が使われていることがわかりました。
キャンドルブッシュには下剤と同じ「センノシド」の含有を確認
国民生活センターが着目したキャンドルブッシュには、下剤の作用がある「センノシド」という成分が含まれています。
「センノシド」はキャンドルブッシュの同属植物である「センナ」にも含まれている成分で、以前からその下剤作用が指摘されてきました。
センノシドは、人によって激しい腹痛や下痢を引き起こす作用があるので、摂取量に注意が必要な成分です。
これが、キャンドルブッシュが危険だといわれる理由です。
そのため、国民生活センターは、15銘柄の商品を調査しその結果をもとに、キャンドルブッシュを含んだ健康茶への注意喚起をしました。
「おなかがスッキリするという植物を含む茶葉を購入し飲んでいたところ、効果があり過ぎる」という健康茶に関する相談が寄せられたため、原材料表示を確認したところ、医薬品として使用されるセンナの同属植物であり、センナと同様に下剤の作用があるセンノシドという成分が含まれているとの報告があるキャンドルブッシュ(別名:ゴールデンキャンドル、ハネセンナ、学名:Cassia alata(カッシア・アラタ))が使用されており、下剤としての生理作用を及ぼす可能性のある量のセンノシドが含まれていました。
下痢になる可能性が記載されていない
調査対象となった15銘柄のうち、多量に摂取すると下痢になる可能性があると記載されているものはなかったといいます。
「おなかの調子が悪い方や下痢の方は使用しないように」、と記載されていた銘柄もありましたが、キャンドルブッシュの下剤の作用について、明記されていないのがほとんどなのです。
ただ、医薬品でない健康食品の場合は、このような表記をしないのが一般的です。
1日の摂取目安量ついて記載されていない
キャンドルブッシュを原材料とした15名柄のうち13銘柄の健康茶には、1日の摂取目安量の具体的な記載もされていませんでした。。
しかし、その15銘柄のうち約半数は、カップに2〜3杯で、医薬品と同量のセンノシドを摂取してしまう可能性があるという調査結果も出されています。
たかがお茶だろうと思って飲み過ぎてしまうと、下剤を飲んだのと同じくらいのセンノシドを摂取してしまう可能性もあるのです。
ただ、医薬品でない健康食品の場合は、このような表記をしないのが一般的です。
淹れ方について記載されていない
淹れ方についても記載されていないのも危険性を高めているポイントです。
パックにお湯を注いだ場合と、やかん等で煮出した場合では、成分が抽出される濃さに違いが出てきます。
また、抽出時間も長くなれば、よりセンノシドの成分が抽出されるのは確かです。
キャンドルブッシュを原材料とする健康茶を販売するインターネットサイトでは、濃く煮出す場合の方法や抽出時間が記載されているものさえあります。
「濃く煮出した方がデトックス効果が上がるだろう」
「便秘がひどいから、濃く煮出そう」
そう思って、記載されている煮出し方や抽出方法を取り入れてしまうと、強い腹痛や下痢になる可能性を高めてしまいます。
キャンドルブッシュを含む商品の記載の注意点
キャンドルブッシュを含む商品の記載には注意点したいポイントがあります。
キャンドルブッシュとセンナは別物ですので、安心してください」
インターネットの広告などでこのようなフレーズを見かけることがあります。
危険なイメージが浸透しているセンナとは違う、ということをアピールしています。
もちろんキャンドルブッシュとセンナは似て非なるものですが、同属植物です。
センナと同様、下剤の作用がある「センノシド」が含まれているのは事実。
安心して、多量に摂取してしまうのは危険な食品なのです。
「お腹にやさしい」「下剤じゃない」
キャンドルブッシュを含む健康茶には、「お腹にやさしい」「下剤じゃない」などというキャッチコピーが使われることがあります。
あくまで医薬品ではないので、下剤のような痛みを伴うことはなく、穏やかな効き目であることをアピールした広告表現です。
その他、商品のQ&Aで、「副作用はありますか?」という質問に対して「薬ではないので安心してください」と記載されているサイトもあります。
このような表現を見ると、下剤やセンナのような激しい腹痛からは無縁のようなイメージを抱いてしまいがちですが、下剤の作用があるセンノシドが含まれています。
別名にも要注意!
キャンドルブッシュが入っているかどうかは、原材料表示で確認できます。
ただし、別名で記載されている場合もあります。
次の原材料名は、いずれもキャンドルブッシュと同じものですので、注意しましょう。
- カッシア・アラタ
- ゴールデンキャンドル
- ハネセンナ
- ゴールドブッシュ
キャンドルブッシュの入った健康茶を飲むときの注意点
キャンドルブッシュの入った健康茶を、安全に飲むためにはどのような点に注意したら良いでしょうか。
合わせてチェックしていきましょう。
摂取量に注意!
キャンドルブッシュを含んだ健康茶を飲む際は、摂取量に注意しましょう。
1日で多量に飲んでしまうと、強い腹痛や下痢を起こす可能性があります。
商品によって、センノシドの含有量に違いがあることを考慮して、1日に飲む量を少量にすることが大切です。
抽出方法に注意!
抽出方法には「カップで抽出する方法」と「やかんで煮出す方法が」ありますが、「やかんで煮出す方法」は、より濃く抽出されます。
その分、センノシドの含有量も増えるので、下剤の作用も高くなります。
より穏やかな効き目を求めるならば、カップで抽出する方がよいでしょう。
1日の摂取目安量は記載されているものでも、その抽出方法にまでは触れていません。
やかんで煮出した場合には、カップで抽出した場合よりも摂取量への注意が必要です。
妊婦や授乳中の方は控える
国民生活センターは、下剤同様、妊婦や授乳中の方には、使用を控えた方がよいと注意喚起しています。
妊娠中はキャンドルブッシュを含んだ健康茶の飲用は控えましょう。
妊娠中は便秘になりやすく、このような便秘解消効果を謳う健康茶が魅力的に見えるかもしれませんが、食事や運動など、その他の改善方法を取り入れましょう。
まとめ
キャンドルブッシュの危険性について解説しましたが、いかがでしょうか?
キャンドルブッシュは、下剤の作用がある「センノシド」という成分が含まれている植物です。
キャンドルブッシュを原材料とした便秘茶を飲む場合は、1日の適量を必ず守ることが大切です。
「おなかスッキリ」「ダイエットに」といったような謳い文句に惑わされずに、正しい知識を身に付けて、自分に適した商品を選ぶ目を養っていきましょう。
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